先月末に台湾で有名な大型書店である誠品書店が日本進出をしたことをご存知だろうか。台湾国内では既に44店舗展開おり、台湾人から非常に人気のある誠品書店。今回日本進出したということでどんな企業なのか紹介する。
誠品書店とは
台湾の大型書店である。2005年に台湾で設立された誠品書店は、誠品複合モール合計50店舗、その内台湾に44店舗、香港に3店舗、中国に2店舗、日本に1店舗存在、台北市内にある本店は24時間営業している。
誠品書店は昨年5月に台湾 花蓮にこの地域で最初の店舗を立ち上げ、次に桃園銅陵店と南旗艦店を9月に展開。 12月にデビューし、通年で合計5店舗が出店し、今年は北高雄に1店舗、秋に東京日本橋展示店を出店。また、「アジアで最もクールな本屋」「世界で最もクールな百貨店」として選ばれており、台湾人に最も人気のある書店である。
日本進出した誠品書店
2019年9月27日、正式に東京 日本橋にオープンした。台湾が中国市場以外に海外進出する文化的ブランドは今回が初めてある。誠品書店の会長であるWu Yujie氏は、誠品書店が日本橋を日本で最初の店舗として選んだのは、主にそのユニークな江戸の歴史と文化を見るためだと述べていた。将来、台湾のキュレーター活動やブランドを日本の読者と共有することに加えて、地元の人々も招待する。文化的および創造的な労働者は、国境を越えた協力を促進することを望んで、アイデアを交換し、中国および中国本土の読み物を紹介。
運用戦略の面では、誠品書店の人生は「フルチャネル」統合に焦点を当てている。呉氏は、いわゆるフルチャネルは物理的な店舗、プラットフォームサービス、統合された顧客管理、商品データ管理を指し、個別のサービスと革新的な店舗のような体験を提供して「チェーン独立した書店」を作成することを期待していると述べていた。
全体として、法人は、昨年の誠品書店の大型展示店は、経費の増加により、昨年のパフォーマンスの勢いは比較的抑えられていたと考えているが、今年は、新しい店が軌道に乗っていくにつれて、展示店の効率が徐々に現れると予想され、今年の収益と利益は昨年に比べて増加している。
誠品書店の年間売り上げ
主に百貨店の書店に焦点を当てて、現在、チャネル事業は収益の75%以上を占め、ホテルの備品、台所用品、各種食品の輸入代理店(サービス事業)も運営している。収益は20%近くを占め、ホテル事業は5%を占める。
誠品書店(2926)は、2019年1月〜2月の合計収益が8億7100万台湾ドル(約30億4900万円)で、年間成長率は16.44%。これは、主に国内および海外での拡張の拡大の恩恵を受けている。店舗内の店舗数は50に達すると予想されており、同社の営業戦略は「コピーしないチェーン」と「フルチャネル」の統合に焦点を当てており、消費者体験の向上を期待している。法人は、誠品書店が昨年新しく5店舗をオープンすることを期待していたが、実際は昨年よりも良くなると予想されている。
昨年2018年の誠品書店の年間収益は、主に昨年のいくつかの新規出店により、45億4千万台湾ドル(約158億9000万円)、年間5.29%の増加、売上総利益率44.15%、0.85%ポイントの減少、営業利益274百万台湾ドル(約960万円)、前年比30.2%の減少であった。その結果、税引後純利益は3億4,700万台湾ドル、年間減少率は17.98%、1株当たり純利益は7.32元であり、2014年は新最低値まで引き下げられた。
ホテル業も展開している誠品書店
実は誠品書店は百貨店だけの事業だけでなく近年台北でホテル業も展開しているのだ。誠品ホテルが台北の誠品生活松菸店の隣に複合されている。「誠品行旅」はショッピングモールの中に複合しているのが特徴でである。2015年3月にオープン。誠品書店には現地の根強いファンも多いため誠品行旅も台湾人にとって人気なホテルの1つなのだ。
2019年3月の会社法によると、ビジネスエリアは2024年までに着実に成長すると予想されている。チャネル業界の収益は、平均賃料に事業分野を掛けたものとして単純に認識できるため、将来の収益規模が期待できる。
誠品書店のこれから
誠品書店は複合型書店で、施設の中に体験スペースやセレクトショップなどが一緒に複合されていて日本の他の施設にはまだないような書店である。日本橋店の1店舗がどんな風に日本人の心を魅了していくのかが楽しみである。上記で述べたように誠品書店の店舗数や面積はこれから確実に拡大していくので期待したい。また、日本企業が海外進出で台湾を選ぶことや台湾進出することは多いが、台湾が日本へ進出している企業などはまだまだ少ないと思うのでこれからもっと日本でも増えることを期待する。
ライター:富永千尋