台湾のスキンケア市場では、気候や環境の影響を背景に、**肌を外的刺激から守る「肌バリア機能」や「敏感肌対応」を訴求する化粧水が注目されています。 単なるマーケティングのキャッチコピーではなく、実際に売れている商品やSNSの投稿傾向を分析すると、こうしたニーズが消費行動に直結していることが明確に見えてきます。
今回は、台湾大手EC「Shopee」のランキングや、中国語圏SNS「小紅書(RED)」での話題性をもとに、台湾で本当に人気の化粧水と消費者心理を客観的に解説します。
台湾の環境とスキンケア意識
台湾は高温多湿な気候に加え、以下のような要因が肌への負担として指摘されています。
- 室内外の温度差による乾燥
- 紫外線の強さ
- 冬場や都市部でのPM2.5(大気汚染)
こうした背景から、敏感肌対応やバリア機能を意識したスキンケア商品へのニーズが拡大しています。
ECデータから見る人気化粧水ランキング

台湾最大級のオンラインショッピングモール「Shopee」にて、スキンケアカテゴリの**「人氣排序(人気順)」**を確認したところ、以下のような商品が上位にランクインしています。

共通点:
✔ 敏感肌向け
✔ 肌バリア機能や外的刺激対策の訴求
✔ 高保湿処方
このように、環境要因に対応した製品が売れ筋上位を占めており、実際の購買行動からも消費者の意識が読み取れます。
小紅書(RED)でのトレンド投稿分析

中国語圏SNS「小紅書」でも、台湾消費者が「PM2.5」「敏感肌」「肌防護」といったキーワードで情報収集・口コミ投稿を活発に行っています。
実際の投稿例:
- 「IHADA 環境防護ローション」を使ったPM2.5や花粉対策レビュー
- 「敏感肌救星(敏感肌の救世主)」と評される理膚寶水(La Roche-Posay)の投稿多数
- 「外的刺激から肌を守りたい」という声とともに、防護系化粧水の紹介が増加傾向
投稿件数や具体的なハッシュタグ数からも、肌バリア意識の高さが可視化されています。
■ 台湾の消費者心理と製品選びのポイント
台湾の消費者は、以下のような要素を重視して化粧水を選んでいる傾向があります。
- PM2.5や紫外線などの環境ストレスから肌を守る
- 敏感肌・肌トラブルを予防する成分設計
- 高保湿でありながら、べたつかず快適な使用感
- 信頼できるブランド(現地または日本・欧米系が強い)
■ まとめ:データが示す“肌バリア重視”のリアル
今回ご紹介したShopeeの売上ランキングや小紅書の投稿内容から、台湾消費者の間で「外的刺激から肌を守りたい」という意識が確実に高まっていることが確認できます。
これは単なる一時的なブームではなく、環境や生活スタイルに根差した持続的な市場ニーズと捉えることができます。
今後、台湾市場でスキンケア商品展開を考える際には、
- 肌バリア機能
- 敏感肌対応
- 環境ストレス対策
を製品設計・マーケティングの軸に据えることが、現地消費者の共感獲得につながると考えられます。
【参考データ】
- Shopee台湾 スキンケア人気ランキング(2025年6月確認)
- 小紅書台湾エリア 投稿傾向(2025年6月時点)
- 台湾各種美容メディア・ECレビュー