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日本と台湾のSNS利用率を比較:TikTokとInstagramの勢力図

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はじめに

SNSは消費行動・政治意識・ブランド認知にまで影響を与える「デジタル社会インフラ」である。特にTikTokとInstagramは、ショート動画とビジュアルコミュニケーションの代表的プラットフォームとして、若年層マーケティングの中核を担っている。本稿では、日本と台湾のSNS利用率を比較し、TikTokとInstagramの勢力図とその背景を整理する。

1. 日本におけるSNS利用構造

1-1. InstagramとTikTokの利用率

instagram tiktok イメージ
参考:Shift Browser

日本では複数のSNSが併用されるマルチプラットフォーム利用が一般的である。2026年の調査によると、日本におけるSNS利用率は以下の通りである。

  • Instagram:53.7%
  • TikTok:30.4%

Instagramは写真・ストーリーズ・リールを中心に、ファッション・美容・旅行分野で強い影響力を持つ。一方、TikTokは若年層中心に急成長しているが、全世代の普及率ではInstagramに及ばない。

また、日本のSNS利用者数は2023年時点で約1億580万人に達しており、今後も緩やかな増加が見込まれている。SNSは若者だけでなく高齢層にも浸透し、日常生活の基盤となっている。

2. 台湾におけるSNS利用構造

2-1. Instagramの普及率

台湾ではInstagramの普及率が非常に高い。2025年時点でInstagramの広告リーチは人口の約52.6%に相当し、18歳以上の成人では60.4%が利用している。
ビジュアル重視の文化やECとの連携が進んでいる点が、Instagramの強さの背景にある。

2-2. TikTokの利用状況

台湾におけるTikTokのアカウント保有率は約23.8%と報告されている。ただし若年層では利用率が急増しており、16〜25歳では70%以上がコンテンツを視聴しているという調査結果もある。
つまり、全体普及率は低めだが若年層への影響力は非常に高いSNSである。

3. 日台比較:TikTok vs Instagramの勢力図

3-1. 普及率の比較

両国ともInstagramが全世代での主流SNSであり、TikTokは若者特化型の影響力媒体であるという共通点が見られる。

3-2. ユーザー行動の違い

日本の特徴

  • X(旧Twitter)やLINEなどテキスト系SNSも強い
  • TikTokはエンタメ消費寄りで、政治・社会的議論は少ない
  • Instagramはブランド消費・EC連動が強い

台湾の特徴

  • Facebook・Instagramの利用率が依然高い
  • TikTokは若者文化形成に大きな影響
  • 中国系プラットフォームへの警戒感が社会問題化

台湾ではTikTokの影響力が政治認識やナショナルアイデンティティにまで及ぶという研究・報道もあり、単なるエンタメSNSを超えた「情報戦の舞台」として注目されている。

4. なぜInstagramが日台共通で強いのか

4-1. ビジュアル消費文化との親和性

日本・台湾ともにファッション、グルメ、旅行など「視覚的体験消費」が強い市場である。そのため写真・動画中心のInstagramは、購買導線として機能しやすい。

4-2. インフルエンサーマーケティングの成熟

両国ではInstagramインフルエンサーを活用したD2C・越境EC戦略が確立しており、企業マーケティングの中心媒体となっている。

5. TikTokの戦略的位置づけ:若年層支配メディア

TikTokは日台両国で「若者文化の創造装置」として機能している。
短尺動画アルゴリズムによりトレンド形成速度が圧倒的に速く、ファッション・音楽・消費行動のトリガーとして影響力を持つ。

一方で台湾では、TikTokの中国資本背景による情報影響力への警戒が強く、政府・研究機関・メディアが議論を続けている。

6. マーケティング視点での示唆

6-1. 日本市場

  • Instagram:購買導線・ブランド構築の主軸
  • TikTok:若者向け認知獲得と話題化

6-2. 台湾市場

  • Instagram:EC・ブランド理解の中心
  • TikTok:若者トレンド形成とカルチャー浸透
  • 政治・社会文脈への影響を考慮した運用が必要

まとめ

日本と台湾におけるSNS勢力図は、Instagramが全世代の主流メディア、TikTokが若年層支配メディアという構造で共通している。
しかし台湾ではTikTokが文化・政治・情報戦略の文脈でも議論される点が特徴的であり、日本よりも社会的インパクトが大きい。

今後のデジタルマーケティングでは、

  • Instagram=購買導線
  • TikTok=カルチャー創造
    という役割分担を前提としたクロスプラットフォーム戦略が必須となるであろう。

参考文献

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株式会社maippleのインターン生が台湾のホットトレンドを更新していきます。 現在、台湾の大学に在籍中なので現地から最近のビジネスの動向なども取り上げていきます。

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