日本で流行っているから他の国でも流行るだろう、とは通用しない。その土地にあった生活スタイルや環境が異なるためである。今回は台湾の温暖多湿な気候から見た台湾人に合うコスメは何か紹介する。
台湾の気候
台湾の北部は亜熱帯気候、南部は熱帯気候に分類される。全体的に一年中暖かく、長い夏と短い冬がある。
日本では梅雨がある6月が最も降水量が多いが、台湾では日本の梅雨より降水量の多い月は約6ヵ月あり、4月から9月にかけては約200mm〜325mmと降水量が多い。
日本の夏もそうであるが、台湾は外は非常に暑いが、室内に入るとエアコンがあるため、外と室内の寒暖差が激しい。そのため、室内での体温調節のために、カーディガンや羽織ものを1枚持ち歩いている人が多い。このことから肌において何が起きているかというと、顔だけは衣類でカバーすることができず、いつも露出状況だ。そして室内ではエアコンによって室内の空気が非常に乾燥している環境下であるため、知らない間に肌は乾燥してしまう。台湾は1年を通して湿潤であるが、肌のことを考えると仕事や学校などで1日中室内にいるというのはあまり良くない。肌は年齢とともに老化していくが、それだけでなく、肌の乾燥からしわやたるみなどを作り出してしまうため、乾燥を防ぐために保湿してあげることや、直接肌に外気が当たらないようにファンデーションなどでバリアしてあげるのも有効である。
台湾に合うテクスチャーはさっぱりタイプ?
基礎化粧品のテクスチャーには主にしっとりタイプとさっぱりタイプの2種類が用意されているブランド店が多い。基礎化粧品である化粧水の主な効果は肌に潤いを与えることであるが、それ以外にも効果は多い。そして化粧水の質感には主にしっとりタイプとさっぱりタイプの2つの使用感がある。効果は同じでもさっぱりタイプの方が使用感がしっとりタイプよりもテクスチャーが軽いことから台湾の気候に合っているように感じる。
暑いと毛穴が開きやすくなり、毛穴が開きやすくなると、皮脂が活発に出やすくなる。皮脂が出やすくなると、結果としてオイリー肌になったり、化粧崩れしやすくなたり、ニキビができやすくなることを引き起こす。(他にもあるが)
少しでもそれを改善したり肌質を改善するために、と呼ばれる毛穴を引き締める効果のある収れん化粧水を使用したり、たくさんのものがある。室内ではエアコンによって乾燥をもたらすが、外では依然として暑いため、化粧品を使う時はしっとりタイプよりさっぱりタイプのものを使った方が良いような気がする。
台湾の気候からみたおすすめコスメ
台湾産のスキンケア ブランドについては前回紹介したため、今回は台湾の気候からみた人気な商品、ファンデーションを例に紹介する。先ほども述べたように、暑いと肌の毛穴が開きやすく、毛穴が開くことによって油分も多く分泌される。そのためファンデーションを選ぶ際には、クリームファンデーションのような水と油分の割合的が他のファンデーションよりも油分多めのものだと化粧崩れしやすくなるので、水分と油分の割合で油分の割合が少ないリキッドファンデーションやパウダリーファンデーションが台湾の気候にあっていると言える。
実際に台湾最大級の化粧品クチコミサイト「UrCosme(@cosmeTAIWAN)」のファンデーションランキングを確認すると、1位から10位の中にリキッドファンデーションは6つ、クリームファンデーションは2つ、パウダリーファンデーション1つ、スティックファンデーション1つランクインしていた。
カバー力や保湿力で判断するとクリームファンデーションが効果的であるが、台湾の高温多湿な気候から見ると、リキッドファンデーションがしっくりくるのではないだろうか。
こちらUrcosmeで1~3位のファンデーション
まとめ
しっとりタイプよりもさっぱりタイプ、クリームファンデーションよりもリキッドファンデーションと紹介はしたが、必ずしもそれが良いというわけでない。人によって好みや肌質が異なるため一概には言えない。しかし今回は気候から見たコスメのおすすめを紹介した。台湾にこれから進出する企業は、商品だけでなく、気候や生活習慣をよく見て推していくものを決めた方が良い。
ライター:富永千尋