台湾グルメといえば何を思い浮かべるだろうか。小籠包、タピオカミルクティ、マンゴースイーツ等が日本では有名である。昨今、日本ではタピオカブームが続いている。東京、大阪を初めとしてタピオカ スタンドがオープンし、台湾発のドリンクスタンドの日本上陸も増加している。休日には長蛇の列に並び、タピオカドリンクを購入する人も少なくない。東京、銀座にある台湾発のドリンクスタンド、THE ALLEYは夜11時まで営業しているため平日夜10時すぎにもかかわず行列であることが多く、中でも渋谷・原宿・梅田はタピオカ激戦区とも言われている。日本で人気を誇るタピオカであるが、人気なのはタピオカだけではない。今回は日本で大人気であり且つ日本上陸している台湾発タピオカドリンクスタンド、カフェ、スイーツ店をまとめて紹介する。
台湾のドリンクスタンド事情
2017年には台湾全土にドリンクスタンドが17,197店あり店舗数は年々増加している。そのため手軽に購入することでき、台湾人は月に平均7.05杯のドリンクを飲む。経済部統計処の「卸売、小売および飲食業の売上統計」によると、台湾における飲料店(アルコール提供店も含む)の売上高は1,720百万米ドルに上り、2013-2018年間の売上高は右肩上がりである。2013年と比較すると、市場規模は2.2倍になり、4,361店舗増えている。売上好調の主な理由としては黒糖などのミルクティー単価が高いものが消費者に好まれているからである。台湾では飲食業全体が好調だが、その中でも飲料店は外食産業よりも堅調であり4年連続増加率はトップ。
日本上陸している台湾のドリンクスタンド
冒頭で述べたように日本ではタピオカブームが巻き起きている。日本の市場を見ると、本来タピオカドリンクは台湾発祥だが、最近だとLA発、韓国発、タイ発、あるいはあたかも台湾発に見せた、日本企業が創ったお店が数多くあり賑わっているのが特徴だ。多くのドリンク店は東京を中心に多く点在しているため、消費者の中には東京タピオカドリンク巡りをする若者もいる。では、日本上陸している台湾発のドリンクスタンドはどのくらいのブランドがあるのだろうか。
台湾発の日本進出しているブランドまとめ
台湾発の日本進出しているブランドは15つであり、進出時期をみるだけでタピオカブームなのが一目瞭然である。中でも知名度の高い春水堂やGong chaは早くから日本進出を果たしており、他の店舗と比較しても店舗数が多い。また、2015年のブランド進出は1ブランドのみだが、2017年には3ブランド、2018年には4ブランド、2019年前半だけで5ブランドが進出している。日本進出は年々増加していることが以上の表からわかるが、進出した企業の店舗数拡大も増えているためそのことからもタピオカブームの勢いが良いことが読み取れる。
台湾発の台湾グルメ
日本のアウトバウンド事情から台湾は日本人にとって人気な国の一つなのである。日本ではタピオカブームだけでなく台湾ブームなのではないかと思い、台湾グルメ進出(タピオカ ドリンクスタンドは除く)もまとめてみた。現段階で日本進出した台湾発のカフェやスイーツ店は13ブランドである。台湾のスイーツと聞くと、アイスモンスターのようなふわふわなかき氷やマンゴースイーツを思い浮かべるが、台湾には他にも美味しくて人気な台湾スイーツが存在する。ブランドとともにいくつかピックアップし、簡単に紹介する。
台湾には多くのパイナップルケーキ屋さんがあり、多くの訪台観光客はお土産にパイナップルケーキを買っていくのを目にする。SUNNY HILLSは台湾に数あるパイナップルケーキ屋さんの中の老舗である。2013年12月に日本上陸し東京青山に1号店をオープンしている。現在は台湾の他に日本、香港、上海、シンガポールにグローバル展開をしている。
かき氷好きなら1度は聞いたことがあるだろう。台湾で新感覚のかき氷として最も有名なかき氷専門店の1つである。「台湾のキングオブかき氷」と言われている。ボリュームのあるフワッフワなかき氷は大人気である。2015年4月に日本上陸。
このお店はもともと台湾でマンゴースイーツが超有名だった「Mango ChaCha」が2017年にリニューアルをしてスイーツだけでなく、台湾で流行っているフードやドリンクを提供しているお店だ。Mango ChaChaは台湾でミシュランを獲得したこともあり、2014年日本上陸した際はかなり大人気であった。
台湾でNo.1の牛肉麺を食べることができるお店であり、三商巧福は台湾で知らない人はいない牛肉麺のチェーン店である。安い・庶民的・安全のコンセプトから、日本でいう吉野家や松屋と似ている。
世界中に800以上の店舗を展開する台湾の 「freshtea」と 「happylemon」 が日本向けに新たなアレンジを加えてオープンした台湾カフェである。わたあめ・タピオカ・台湾茶などをあわせた、インスタ映え且つ美味しい「もこもこミルクティー」や、ティーの上にクリームチーズを乗せた「岩塩チーズティー」など、他の店とは違うユーモアなメニューがたくさんある人気店。
台湾のローカルスイーツを日本で味わうことができる。現在は日本国内に10店舗展開している。
タピオカミルクティー発祥の春水堂がプロデュースしたブランドである。台湾ティーの専門店であるが、ソフトクリームにタピオカ が乗っているスイーツやヘルシーヌードルの麻辣湯等も店内で食べることができる。現在は国内に4店舗展開中。
台湾のスイーツの王道、豆花の専門店である。豆花とはプルプルした食感の豆腐のような豆乳ゼリーのようなスイーツであり、豆花に落花生、白玉団子(湯圓)、タピオカ、フルーツなど様々なトッピングをのせ、シュガーシロップうや黒糖シロップをかけて食べるスイーツである。台湾を代表する豆花店である。
台湾の伝統的スイーツである、芋園、仙草、豆花を出しているお店であり、現在アジアを中心に700を超える店舗を展開している有名店である。伝統的なスイーツだけでなく、アレンジを加えいろんなスイーツを提供しているのも特徴である。
今後日本でもっと台湾グルメを目にする?
ドリンクスタンド、カフェ、スイーツ店、それぞれ知っているブランドはいくつあっただろうか。台湾は世界から見ても美食大国と謳われることも多く、年々台湾旅行客も増えている。台湾には多くの魅力があるが、その中でも旅行客の楽しみは台湾グルメであることが多い。台湾旅行の楽しみの一つがタピオカミルクティーの飲み比べやまだ日本にないドリンクスタンドへ行ってタピオカドリンクを楽しむことである。日本には台湾グルメのファンも多いことから、まだ日本未上陸である火鍋屋さん等もできたら日本にとっても台湾にとってもWIN-WINなのではないかと考える。今後は台湾発のタピオカドリンクがより一層増え、またタピオカドリンクのみならず、台湾ローカルフード、スイーツ店の日本上陸が増えるはずなので非常に楽しみである。
ライター:富永千尋