2018年台湾で流行った言葉とは!?流行語TOP10を紹介

出典:Google

毎年恒例となった旧正月を前に2016年台湾流行語,2017年台湾流行語同様、2018年に台湾で流行った言葉を紹介。2018年は検索エンジンのGoogleが台湾ネット流行語ランキングTOP10を発表したので、紹介していきたい。

No.10 開票

2018年11月に行われた統一地方選挙、国民投票の開票を表している。結果、野党であった国民党の大勝で15の県と市で政権を握り、与党の民進党は6の県と市にとどまっている。

出典:Newtalk.tw

No.9 愛爾達

スポーツチャンネルを持つ台湾のケーブルテレビ。1位で登場するイベントの放送権を持ち、該当期間中にその様子を放送していたことからランクインしたと考えられる。

No.8 韓國瑜

No.10にあげた2018年11月に行われた統一選挙の高雄市長選における泡沫候補だったが、SNSやネット上を中心急速に人気が高まり、当選した人物。高雄市が与党民進党の有力地盤であったことからも当初国民党の韓國瑜氏は重要視されていなかったが、そのキャラクターと軽快な演説と巧みなネット・メディア戦略で比較的若い層からの支持を得ることに成功した。韓國瑜氏が応援に駆け付けた地区では国民党の支持が高まるなど今回の統一地方選挙で非常に大きな影響力を持っていた。

出典:中時電子報

No.7 公投

先ほどから頻出している2018年11月の統一地方選挙と同時に行われた国民投票のこと。今回の投票案はLGBTや同性婚、エネルギー政策、東京オリンピックでの台湾の呼称、福島とその周辺地域からの輸入制限についてであり、特に同性婚やLGBTに関わるものが10案中5案と非常に注目を集めていた。結果は反対派多数で終わり、2017年5月に同性婚をアジアで初めて認めていた台湾であったからこそ衝撃は大きかった。最終的に10案中7案が通過、3案が不通過。

No.6 如懿傳

出典:中時電子報

乾隆帝期の後宮を描いた中国ドラマ。日本でも注目された「宮廷の諍い女」の後伝として制作されたもので、主要キャストに台湾人俳優がキャスティングされていることもあり注目度も高かった。

No.5 中選會

台湾の中央選挙委員会のことで投票や投票結果を管理する台湾の選挙事務を担当する最高行政機関である。やはり台湾人にとって選挙は非常に重要なものであることがランクインしている選挙関連ワードの多さからも実感できる。

No.4 運彩

「台湾運動彩券」の略。

出典:Yahoo!奇摩新聞

台湾の街中に点在する黄色のショップで券を購入すれば、任意のスポーツ試合の勝敗に賭けられる台湾の合法賭博券。野球やバスケットボール、テニス、サッカー、バドミントンなど10種類の競技科目が対象となっている。今年そんな運彩が4位にランクインしているのは、1位にランクインしているイベントの盛り上がりが理由であることは間違いないだろう。

No.3 地震

出典:Mirror Media

2018年2月6日、自然に恵まれ、食の魅力もある観光都市として有名な台湾東部最大の街花蓮で起こった大地震。花蓮県花蓮市、太魯閣、宜蘭県南澳郷では最大震度7級(中央気象局震度階級)を観測した。地震発生後には日本から国際緊急援助隊専門家チームを派遣し、災害への対応を援助している。直後は風評被害などの影響もあり、観光客の数が減っていた時期もあるが、現在は復興が進み観光客も戻りにぎわいを取り戻している。

No.2 延禧攻略

6位の「如懿傳」と同様、乾隆帝期の後宮を舞台にしたストーリーで、台湾女性の間で今年一番流行った中国ドラマ。「如懿傳」とほぼ同時期に放送が開始され、ヒロインが「如懿傳」で悪役として描かれていることもあり、ネット上では2作品の対比が頻繁に行われていた。また女性メディアでもこのドラマの登場人物が施している「咬唇」(グラデーションリップ)というリップメイク方法を紹介したり、登場人物の分析を行うなどをしている。InstagramなどのSNSなどを確認すると、このドラマをイメージしたネイルアートなどの写真がアップロードされているなどその人気を確認することができる。

出典:Zi 字媒體

これはFaceuというカメラアプリ(日本で人気のSNOWのようなもの)であるが、このアプリで「延禧攻略」を選択すると上記画像のように登場人物のように加工ができるということで、ドラマの人気とともに流行ったアプリ。Instagram上で話題となった。

No.1 世足賽

今年2018年6月14日から7月15日にかけて行われた「ワールドカップ」が1位に輝いた。

出典:GQ Taiwan

お気づきかもしれないが台湾はワールドカップに出場していない。それでも流行語の1位に輝いていることから、台湾の人々のワールドカップへの注目の高さが伺える。台湾では野球やバスケットボールの人気が高く、テレビのスポーツ中継でサッカーが取り上げられることが少ないのも、逆に人々の関心を引き付けていたのかもしれない。台湾が出場していないため、人々は思い思いの国を応援して盛り上がっているが、やはり日本を応援する人も多く、未だに日本代表のTシャツを来ている人を街で見かけることも少なくない。ミーハーな台湾人の特徴を表している流行語と言えるだろう。

2018年流行語の特徴

検索ワードTOP10を見てわかる通り、2018年は2017年が流行り言葉が多かったのに比べて実際の出来事やモノが多くランクインしている。その中でも特にワールドカップと選挙の影響が大きいことがランクインしている数からも確認できる。また中国ドラマが2つもランクインし、ファッションやアプリの人気にまでつながっていることも注目すべきだろう。2019年がどんな1年になり、どんなワードが検索されたのか、また1年後に振り返りたい。

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Koutaro Nagamatsu: 2007年株式会社ブレイキング・ニューグラウンドを設立し、ファッションメディアを開発・運営、読者モデルやブロガーを独自ネットワーク化し、ガールズマーケティング事業立ち上げ。台湾に子会社、風尚精選股份有限公司を設立し、日本同様に台湾にて影響力あるブロガーやインスタグラマーを独自ネットワーク化し、アウト・インバウンドマーケティング事業立ち上げ。その後日本法人の事業売却を行う。 2015年より株式会社maippleを設立し、代表取締役就任。台湾法人、風尚精選股份有限公司をmaippleの100%子会社に。