旧正月を前に2016年台湾流行語同様、2017年に台湾で流行った言葉を紹介。2017年は検索エンジンのGoogleが台湾ネット流行語ランキングTOP10を発表したので、こちらを元に紹介していきたい。
No.10 我覚得可以
中国の音楽番組「中國有嘻哈」(嘻哈はラップの意味)は中国のヒップホップオーディション番組で、アーティストの張震嶽が審査員としてオーディション参加者のラップを「我覺得不行(全然だめ)」と言ったが、張震嶽が否定した相手はもうすでにデビューしているラップ歌手TYであり、もうひとりの審査員の熱狗が「我覺得可以(いけてると思うけど)」といったやり取りが面白く話題に。
No.9 嚇到吃手手(びっくりした)
中華圏でかわいいと課題になったキャラクター。このキャラクターのしぐさから「びっくりした」という意味の嚇到吃手手が付けられ拡散された。このキャラクターはdocomoのCMで使用されているインコ兄弟通称「ポインコ兄弟」だが、皆知らずに人気となっている。
No.8 傻眼猫咪(あぜんとする)
薬物の密輸の際に使われたコーヒーパックにプリントされた白目をむいた猫のイラストと「傻眼(あぜんとする)」と記載されており、ニュースに上がり話題になる。あぜんとするようなことが起こった時に「傻眼貓咪」と使われるようになった。
No.7 我覺得不行(全然だめ)
No.10の「我覚得可以」の際に説明しているが、アーティストの張震嶽が審査員としてオーディション参加者のラップについて「我覺得不行」(全然だめ)と言ったが、張震嶽が否定した相手はもうすでにデビューしているラップ歌手TYだったことが、面白いと話題になり、後に流行語となった。「我覚得可以」とセットとして使われることが多い。
No.6 用愛發電
台湾の蔡英文総統は脱原発を宣言していたが、8月15日に台湾大規模の停電があり、政権に不満をもった人たちが取り上げて流行した言葉。語源は、脱原発運動の際のスローガン「用愛發電」。意味は「電気が足りないなら、愛で発電しよう。」。蔡英文総統に対する皮肉の言葉として使用された。
No.5 自自冉冉
総統府が公表した春聯(春節の風習の一つで赤い紙に各種縁起の良い対句を書いたものをいい、家の入口などに貼る。)の言葉。中国語だと「自自冉冉」が意味がわからず、「自自由由」の書き間違えではと世間で話題になった。だが、中国語で「冉冉」の発音はゆっくりという意味もあるため悠々自適という意味を表しているのではないかとも言われている。
No.4 黑人問號
台湾で人気のNBAプレイヤーのニック・ヤングが、実家でニックの母親がインタビューを受けるというテレビの企画の際のニックの表情が話題となった。ニックの母親が「このイタズラ小僧は悪さばかりしていたわ。」と答えた際に、隣にいたニックは「そんなことしたっけ?」と言ったような分けがわからない面白い表情をしたことから、相手が言ってることの意味がわからない際に使われるようになった。 FacebookやPPTやDcardに、このGIF画像が多く出回った。また中国語で問號とは「?(クエスチョンマーク)」を意味する。
No.3 不要不要的(とても〜)
「不要不要的」は二重否定で強調の「とても」という意味になる。中国の若者たちの間で大流行した言葉が台湾に輸入されたもの。
美的不要不要的!(とてもきれい!)
好吃的不要不要的! (とても美味しい!)。
といった形で使用されている。
No.2 freestyle
中国のネット流行語大賞にも選ばれた「你有freestyle嗎」は、またもや中国の音楽番組「中國有嘻哈」から登場の流行語。ヒップホップオーディションにて審査員をしていた元EXOの吳亦凡(クリス・ウー)が、オーディション参加者に発言し大いに話題になった。ユーザーからヒップホップにそこまで通じてないと思われている吳亦凡が、まるでヒップホップに通じており上からものを言うような様子が面白がられ話題に。日本語で表すと「あなたはフリースタイルを持っていますか?」。多くのインフルエンサー達がFacebookやYoutubeにおもしろおかしく真似をした動画をあげている。いくつか紹介しよう。
有名インフルエンサーのPatrick。
元少女時代のJessicaも。
No.1 seafood
2017年9月に話題となった某新興宗教の金銭問題から生まれた言葉。新興宗教の教祖、中国語「師父」の発音が英語の「Seafood」と似ていることから茶化され爆発的に話題のワードとなった。
2017年流行語の特徴
台湾のネットユーザーはSNS上でテキストの書き込みと一緒に「ギャグ画像」を張り付けるのを好むこともあり、画像と一緒に使用できるような言葉が多くあがった。またTOP10の中に中国の音楽番組「中國有嘻哈」から登場した言葉が3つも入っていることもあり人気の高さを感じさせた。