日本は現在アイドル絶世期である。中でも国民的アイドルになりつつある乃木坂48や欅坂48が流行っているが、台湾には日本のようにアイドルは存在するのだろうか、また人気があるのだろうか。前回は台湾のCPOP事情について紹介したが、今回は台湾のアイドル事情、台湾で人気あるアイドルは何か、台湾のアイドル事情を紹介する。
台湾でアイドルは人気なの?
結論から先にいうと台湾ではもともとアイドルは日本のように活発ではなく、アイドルや人気女性グループ自体が多くない。その理由の1つとして台湾の音楽市場がメジャーよりもインディーズのほうが人気があるためである。しかし最近では台湾の若い世代を中心に韓国ブームが巻き起こっており、台湾市場において韓国のアイドルブームがますます盛んになってきている。韓国のアイドルといえば、韓国人でなくてもスターを受け入れてくれる体制が整っているため、韓国へ行くことやスターになることを夢見る10代の若者や女の子がたくさんいるそうだ。近年世界で人気がある韓国女性アイドルグリープ「TWICE」のツウィや Lai Guanlinもその1人である。TWICEのツウィは韓国で生まれた台湾人。TWICEでデビューし、韓国でも海外でも大人気であり、「世界で美しい人TOP100」において3位を獲得している。彼らが若くして韓国のアイドル市場で活動・活躍しているようにTWICEの彼女のようになりたいと、アイドルに憧れて韓国にいく人も増えている。
台湾のアイドル
現在の台湾のアイドル市場は非常に狭いが、いないわけではない。台湾には以前から知名度の高いアイドルグループ「S.H.E」と「Popu Lady」が存在しており、テレビやバラエティ番組など様々な場で露出しているため、台湾アイドルといえば「S.H.E」と「Popu Lady」が思い浮かぶ人は多いだろう。しかし2018年10月「S.H.E」は解散し、そして近年では人気があるアイドルは以上のグループである。
中でも「無双樂團」はメンバー13名のオーケストラアイドルで、主に伝統楽器を使いながら台湾の伝統音楽を演奏するアイドルグループ。日本や韓国にはそのようなアイドルは存在しないため、独自性があり、面白いアイドルである。ここ最近人気でフェイスブックのフォロワー数は30万人を突破している。日本アイドルや韓国アイドルが台湾で流行っているため、台湾アイドルも流行りだした。
日本のアイドルと韓国アイドルの違い
これはアイドルに限ったことではないが、台湾のCDショップへ行くと韓国と日本のCDが全体の80〜85%を占めていたり、ドラッグストアの化粧品売り場へ行くと韓国と日本のブランドが全体の80%を占めていることがよくある。韓国と日本は台湾で大人気で、台湾の女子は日本と韓国が好きだ。韓国と日本のアイドルは全くの別物である。
韓国アイドルといえば、デビュー前にトレーニングにお金や時間をかけて教育する。歌・ダンスが上手で容姿も完璧、誰も憧れるような存在が韓国アイドルだ。その一方で日本にはアイドル文化が根付いているためアイドルというとAKBグループやモーニング娘。のような「可愛い」「若い」というルックスの特徴が想像つくだろう。日本のアイドルは他の国では珍しく日本独自の文化である。多くのアイドルグループは多くのファンを惹きつけるために可愛い、ユニークなスタイル、初々しさを持っている。また音楽のテイストも異なる。韓国のアイドル曲は非常にモダンでトレンディである傾向が強く、海外のプロデューサーを持っていることも多いため、彼らに作詞作曲してもらうこともよくある。
日本のアイドルは増える?
台湾では依然としてクールジャパンや韓流が流行っているため、日本のクールジャパンのオタク文化、日本のアイドルが台湾でもますます盛り上がっていくだろうと期待している。韓流も依然と人気なので、台湾で人気になるには台湾のアイドルではなく韓国のアイドル達と競うことになるであろう。しかし2020年には東京オリンピックが行われるため、台湾人を含め、外国人がますます日本へ来る機会や日本の文化に触れる機会、興味関心が日本に向くことは明らかである。そのため、そのことを逆手に取り、日本のアイドル文化もを上手くすれば台湾国内で活躍できるのではないだろうか。
数多く存在する日本のアイドルが日本国内を超え海外で活躍し、音楽市場や観光産業を盛り上げて行って欲しい。また「日本語で歌っていることが良い、かっこいい!」という声もあるため、台湾進出するにあたっても日本語で歌っていき、日本の「可愛い」文化を台湾にもっとたくさん伝えていって行けたらいいのではないだろうか。